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認知症の方とのコミュニケーション⑥

2015.10.25 14:05|介護 福祉

皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

ここ最近天気がいいですね。福岡では1週間連続改正です。
まさに秋日和、どこかに出かけたい気分です。

福岡は程よく都会で程よく田舎。住むのにはいいところですよ(笑)

さて今回も本題に参りましょう。
前回は認知帳の方とのコミュニケーションとして認知症本人が思っている欲求について心理面からお話ししてきました。
いかがでしたでしょうか。少しはお役に経っていただければと思います。

今回は前回の続きとなりますが、認知症を4段階に分けてそれぞれの症状の特徴について投稿していきたいと思います。

以下の文章をご覧ください。

【第1段階】認知の混乱
・時間感覚はほぼ保たれている
・現実に対する認識は比較的保たれている
・自分自身が混乱した状態であることを自覚している
   身体状態 ・筋肉は緊張気味
       ・早い動きについていける
       ・目的を持ったしっかりした足取りで歩ける
    感情   ・否定的感情、抑うつ気分
    自己管理 ・基本的なことは出来る
       ・自分勝手な振る舞いが多くなる
コミュニケーション ・良く知っている人や役割には、積極的に反応するが、あまり良く分からないことは消極的になる
       ・笑顔で挨拶されると応じることが出来る
       ・本人独自の言い回しが始まる(普通とは違う言い回しが始まる)

【第2段階】日時、季節の混乱
身体状態 ・失禁に気づいている
       ・ゆっくりではあるがスムーズに動ける
感情    ・最近の記憶がない
自己管理 ・たびたび自分のものをまちがえたり、どこに置いたか分からなくなる
知的機能 ・読むことは出来るが、読める漢字を書くことは難しくなる
       ・自分勝手なルールを作る

【第3段階】繰り返し動作
・ほとんど外界からの刺激を受け付けなくなる
・本人独自の時間間隔になる
    身体状態   ・前方へかがみがちになる
             ・失禁に気づかなくなる
             ・不安で歩き回ったり、休みなく指を動かし続ける
             ・子供時代の動作、歌を繰り返したりする
     視線     ・目を閉じていることが多くなる
     自己管理  ・自分の身の回りのことをするのが困難になる
コミュニケーション  ・ごく普通の言葉をわずかしか使えなくなる
             ・主に非言語的なコミュニケーションしか取れなくなる
             ・言葉の代わりに動作で表現する

【第4段階】植物状態(寝たきり)
・家族、訪問者、古くからの友人、スタッフのことが判別できなくなる。
・時間の感覚がなくなる
     身体状態  ・ほとんど寝たきり状態
             ・動きがほとんどなくなる
             ・排泄をコントロールできなくなる
     自己管理  ・全介助(全てに介助を必要とする)
 コミュニケーション ・コミュニケーションはほとんど取れない
              ・ごくたまに歌や優しいふれあいに反応する

これは、ある専門職向けのセミナー資料から抜粋したものです。

認知症の症状が入り一番軽いのが第1段階、一番重いのが第4段階と考えていただきたいと思います。

認知症の特徴を4つの段階に表すと大体上記に表した通りになるのではないでしょうか。

もうお分かりだとは思いますが、認知症の人とのコミュニケーションをとるにはこの認知症の症状の段階においてそれぞれの症状の特徴を知っておく必要があるのです。
やみくもに認知症だからと言ってみんながみんな同じコミュニケーションをとっていては場合によっては逆効果で症状がますますひどくなることさえあるということをご理解いただきたいと思います。

次回も今回の認知症とコミュニケーションについて引き続き投稿していきたいと思います。


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認知症の方とのコミュニケーション⑤

2015.10.18 12:54|介護 福祉
皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

福岡は今日も秋晴れです。天気がすごいいいですよ。
あまりにも天気がいいので布団を干しています。今まで干せませんでしたからね。

福岡市では食欲の秋と出してB級グルメが博多駅のど真ん中で食べられるイベントが開かれているそうです。
食いしん坊のトトロとしては行ってみたいところですが・・・(笑)

さて今回も本題に参りましょう。
前回まで認知症の方とのコミュニケーションと題して、コミュニケーションの際のコツを投稿してきました。

また前回は、高齢者がどういう欲求があるのかについても皆さんと一緒に考えてきましたね。
今回もその件に関してもう少し掘り進んでいきたいと思います。

今日も専門的立場から投稿していきますので、少々難しいかもしれませんがご容赦ください。

まずは以下の文章をご覧ください。

◆高齢者が経験してきたもの
・人生の課題や失望に向き合ってきた
・希望をもって日々の生活の問題に取り組んできた
・自分自身や他人の間違いや失敗を許してきた
・目標を達成できないときは妥協をしてきた
・失敗やミスをしたり、夢がかなえられなくても自尊心をもち続けてきた
・身体的喪失や社会的喪失を乗り越えてきた
・体の衰え、愛する人の死、避けることのできない死を受け入れてきた
・生きるための情熱をもち続けている
・過去をくよくよ思いわずらわず、思い出として楽しんでいる
・新しい人間関係をつくる
・愛する人と和解し、死に備えてきた



では認知症の方はどういう欲求を求めているのでしょうか。それは以下の通りです。


人生の後半で見当識を失った人は、以下のようなある特定の精神・心理的、そして社会的欲求をもっている
・安らかな死を迎えるために未解決な問題を解決したい欲求
・平和に暮らす欲求
・視力や聴力、身体的自由、記憶力が低下しても平静な気持ちを回復する欲求
・忍び難い現実を納得のいくものにしたい。整然と、調和している気持ちになれる、なじみある人間関係があり、くつろげる場所を見つけたい欲求
・認めてもらいたい欲求。地位、自分らしさ、自尊心への欲求
・役に立ちたい欲求
・聞いてもらいたい、尊重されたい欲求
・感情を表現したい欲求、その感情を受け止めてもらいたい欲求
・愛され、所属したい欲求。人と接したい欲求
・動かなくされたり、拘束されたりすることなく、育まれ、安心したい欲求
・触覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、性的表現等、感覚を刺激する欲求
・痛みや不快感を軽減する欲求


つまり認知症高齢者はこれらの欲求を満たすために自分なりの解決策を見出そうともがいているのです。
その姿が、第三者には徘徊、暴言、暴力として映し出されているのです。

ですので認知症ケアというのは、これらの心情に焦点を当てたケアをしていかないと根本的な解決には至らないのではないかと思います。

いかがでしたでしょうか。
ご家庭で介護されている方が少しでもお役にたてれば幸いです。

次回も今回の続きを投稿していきたいと思います。



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認知症の方とのコミュニケーション④

2015.10.11 13:54|介護 福祉
皆さん、こんにちは。
3連休の中の真ん中ですがみなさん、いかがお過ごしでしょうか。

今日は福岡は寒いです。
最高気温が21度。あすに至っては19度だそうです。
なんか気のせいでしょうか。急に寒くなってきたと感じるのはトトロだけでしょうか。

これからどんどん寒くなってくるのでしょうか。皆さん体調管理には十分注意してくださいね。

さて今回も本題に参りましょう。

前回まで認知症の人とのコミュニケーションと題して認知症に見られる症状と認知症本人が思っている心理状態の観点からをお伝えしてきました。
少しは参考になったでしょうか。

今回も前回の続きを投稿していきたいと思います。
前回は人間の各ライフステージにおいて解決しなければならない人生の課題について述べてきました。この課題が解決できないと認知症になった時、症状として現れることを投稿してきました。

今回は、もう一つ人間である以上避けて通れない欲求と認知症としてあらわれる症状との関連性について述べていきます。

まずは以下の文章をご覧ください。

【認知症高齢者の基本的欲求】
認知症高齢者の行動の根底にある理由は以下の基本的欲求(一つまたは複数)である可能性がある

・安らかな死を迎えるためにまだやり終えていないことを解決する欲求
・平安に生きる欲求
・視力、聴力、身体的自由、記憶力が低下しても平穏な気持ちを回復する欲求
・なじみのある人間関係が持て、居心地が良いと感じられる場所を見つけられる欲求
・認識、地位、アイデンティティ、及び自尊心への欲求
・役に立ち、有益にありたい欲求
・傾聴、尊敬されたい欲求
・愛され、一緒にいたい欲求:人間関係欲求
・動けなくされたり、束縛されることなく、守られ、安全でいられることの欲求
・感覚的刺激欲求:触覚、視覚、聴覚、味覚,臭覚、性的欲求
・苦痛や不快を軽減したい欲求


高齢者のみならず私たち人間にとって当然の欲求が認知症高齢者にもあるわけです。

この欲求を満たそうと自分なりにもがいている(解決)しようとしている姿が、入浴拒否とか、大声で叫んだりと言ったような認知症の症状になりあわられるわけです。

つまり、認知症の症状(周辺症状と言います)は外部の人に対して、こうしてほしいと本人なりの意思表示だと思っていただければよいのでしょうか。

例えばこういう事例はいかがでしょうか。
1日中、自分の両手を使って洋服の端をなぞり続けている
  
彼女は洋裁師としてのアイデンティティを維持するためにかつて縫い続けていたころのように指を動かしつつある
彼女は仕事をせずに老いていくことに耐えられないのだ
この方は、昔、衣類を作っていた洋服屋さんで働いていたのです。
さあ、今日も仕事をしなくちゃ

仕事をすることが唯一、自分を表す主体性を示したのかもしれません。

そういっているのかもしれません。そして幼い子供を養わないといけないほど、生活が苦しかったのかもしれません。
勤勉な方だったのでしょう。

それが、繰り返し、指を動かしているのです。

よく認知症の人は繰り返し動作と言って、テーブルを触っている、叩くといった行為がみられます。
これらの行為ははたから見れば奇怪な行為としてかたずけられますが、実は私は昔、こんなにもできたのだ、こういうことをしていて家族を養ってきたのだという主体性を示すことができる唯一の行為だということが多いのです。
そのことを周りの人にも人にわかってほしい。本人なりの意思表示(SOS)なのかもしれません。

こう考えることができれば、介護者はどういう風に接していけばいいのか、自然に答えも出てくるような感じがしませんか。

確かにこの行為はこうだと断定的に決めつけるのはよくありません。上に書いたことはあくまでも一般的な見解です。その点を誤解ないようにしていただきたいと思います。

次回も認知症に人とのコミュニケーションとして今回の続きを心理状態の観点から投稿していきたいと思います。


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認知症の方とのコミュニケーション③

2015.10.03 22:31|介護 福祉
みなさん、おはようございます。 いかがお過ごしでしょうか。

最近、朝・夕めっきり涼しくなりましたねェ~半袖では寒いくらいです。

トトロも昨日研修で博多駅に行っていました。朝からですがさすがに長袖を着ていきましたよ。
もう昼間でも長袖が必要な季節になったんですねェ~

それでは早速今回も本題に参りましょう。

前回まで認知症の方とのコミュニケーションと題してちょっと専門的なことを投稿してきました。

実は以前から投稿しているコミュニケーション法ですが、偶然にも昨日の研修内容だったのです!

昨日の研修は専門職向けの研修でしたが、要は介護者が利用者の感情に寄り添うということなのです。
前回、エリクソンのライフリスク論をご紹介していますが、今回も続けていきたいと思います。

幼児期では自律性 vs 恥、疑いという人生における課題を学びます。

もしこの時期に自立性が学べなかったら認知症の方は以下のようになります。
・良いこのように振舞い、「NO」と言わない。リスクを恐れている、自己不信。コントロールを失うことを恐れる。
・思いを胸に秘める。

では学齢期ではどうでしょうか
親密(親しくなること)  vs 孤立

つまり他者と親密になることを学びます。
もし、親密にできなかったら以下のようになります。
・自分の殻に引きこもり、人を遠ざける依存する


他のステージもありますがこれくらいにしときましょう。

認知症の発生というのは今までの人生の中で解決してこれなかった、こうなりたい、という欲求が満たされないことが出現してくると言われています。

その時に、私たちができることはその方の気持ちに寄り添うことなのです。

例えばご飯を食べない方がいらっしゃる方がいたとします。

よくよく話を聞いてみるとこの方は、若いころ赤紙一つでご主人を戦争でなくされてそれ以来一人で過ごしてきたといいます。それが何よりさみしいというのです。

そのさみしさが食事を受け付けないという行為につながっているのです。

昨日の研修でトトロはビデオを見ましたが思わず涙が出てきました。あーあ、、この人は本当に苦労してきた人なんだな。さびしかったんだな。ってね。
昨日の研修は本当にためになる研修でした、。参加してよかったと思います。

次回も認知症野方とのコミュニケーションについて皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。


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Author:トトロ氏
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1968年六月生まれ
倉敷市出身、現在は福岡市在住。
妻(あすか)と娘たち(猫二匹)と暮らしています。
高齢者福祉にたずさわって十六年になります。
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