利用者から本音を聞き出す難しさ③
2015.05.31 14:05|介護 福祉|
みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
ご存知だとは思いますが、昨日夜、関東地方で大きな地震がありました。
トトロの親戚が神奈川県に住んでいるので、心配になってすぐ電話しましたが、何とか大丈夫ということで、トトロもほっとしました。
後で自身のサイトを見てびっくり!北海道から沖縄まで地震があっていてびっくりしました。今まではこんなことなかったのに・・・
さて今回も本題に参りましょう。
前回までは「利用者から本音を聞き出すむずかしさ」について皆さんと一緒に考えてきました。
今回もその件について考えていきたいと思います。
前回、利用者の本音を載せましたがみなンどういう印象をお持ちになったでしょうか。
実際に介護に携わっている人にとって外部の人間にとって大したことのない言動でも当の本人にとっては大変傷つくこともあるのです。それだけ一言一言に敏感になっているんだという事を読み取っていただきたいと思います
では、私たち専門職として利用者の方々から本音を聞き出すテクニックと言ったものはあるのでしょうか。
以下の文章はトトロが大手専門s雑誌の執筆を依頼された際に書いた記事です。
◆限られた時間で何を「見る」「聞く」?利用者宅での情報収集
これに関しては、上記に記載しました「知っておくべき情報」と「知らなくてもよい情報」と重複しますが、
利用者本人または家族の方はこの人なら信用していいかもと思うようになってきたら、介護に関する悩みとか愚痴、本音を話だしてきます。
その話の中に今後の計画書作成、ケアにつながる情報がたくさん出てきます。
この時何を聞いてみればよいのでしょうか
話し合いが始まってからいきなりアセスメントに必要な事項を聞き出してはいけません。これだと尋問みたいになり、利用者本人または家族の方が不信感を抱くようになり、なかなか話しだしてくれません。
まず利用者本人または家族が世間話をしてきたらそのことに関連した質問をしてみてはいかがでしょうか。
例えばこういう例です。
利用者本人または家族:「私、昔から友人と旅行するのが好きでねぇ。よくあちこち行ったものだわ」
サー責またはスタッフ:「そうですか、楽しかったのですねぇ~どんなとこに行かれたんですか」
利用者本人または家族:「そーねぇ~ 九州にいったわ、温泉が良かったわねぇ~ できればまた行ってみたいわ」
利用者本人は歩行が困難になっています。
こういう会話の中でケアの支援内容につながる言葉は何でしょう? 旅行に行ってみたいという言葉です。
という事はどういう事か、この方はまた元気になって自分の力で歩きたいとスタッフに訴えているのです。
この事が分かれば、今後のケアは足のリハビリにつながる支援内容を計画書に盛り込めばよいということが分かります。
いかがでしょうか。何気ない会話にもケアにつながる情報が隠されているのです。このようなことを読み取れる力を養うためには、とにかく実践しかありません。経験が浅ければベテランのサー責に同行して指導を受けることです。
◆聞き取った情報を最大限活用するためのアセスメントシートの活用
アセスメントシートでは大体記入する情報は決まっています。 新規利用者に関してケアマネからの打診があったのち、ケアプランセンターから利用者情報が交付され、ある程度分かっているところがあります。たとえば氏名、年齢、要介護度、今までの生活歴、どのような支援を望んでいるかです。このような記載事項は交付されるケアプランを転記すればよいでしょう。
私たち、サー責が力を発揮するのが、支援内容をいかに利用者および家族の要望に近づけるかです。
ここだけは、ケアプランの転記ではサー責の力不足と言わざるを得ません。
また、このアセスメントシートは、介護計画書作成につながる重要なステップと言えます。
アセスメントシートに「家族の要望」「本人の要望」の欄がありますが、よく見られるのが「ひとりで歩けるようになりたい」とか「誰の手助けがなく、調理できるようになりたい」とただ漠然と書かれているものです。
これでもいいのですが、ここはサー責の力の発揮どころとしてこのように書いてみたらいかがでしょうか。
・「以前のように一人で旅行に行きたいから一人で歩けるようになりたい」
・「人様に迷惑をかけるのが申し訳なく感じるから、誰の手助けがなく、調理できるようになりたい」
つまり、利用者宅に訪問し、情報収集の際、会話で発せられた気持ちをあわらした言葉をそのまま記載してはいかがでしょうか。
介護計画書はアセスメントシートをもとに作成されます。介護計画書の「長期目標」「短期目標」にはアセスメントシートに記載された上記のような会話で発せられた気持ちをあわらした言葉を追加するようにすればよいのです。
「家族の要望」「本人の要望」の欄にはぜひ利用者本人・家族から発せられた言葉をそのまま記載するようにしてください。
介護計画書は、作成したら必ず、利用者本人または家族の方に交付して同意を得なければなりません。その際に本人の気持ちを言葉にして記載していたら利用者本人または家族の方にも良い印象を与えますし、何より信頼関係がより強固となるでしょう。
いかがでしたでしょうか。もちろんこれがすべてだとは言いません。トトロの意見を否定される方もいらっしゃると思います。
私たちは相手と接するとき、いきなり本音を言わないはずです。まず何気ない会話から始まって、その人を本当に信用してもいいというのであれば、少しずつですけど本音を言ってくれるはずです。
それには何回も利用者宅を訪問するしかないのです。そうやって信頼関係を構築していく・・・これが大切ではないでしょうか。
トトロの仕事部屋では介護スキルアップに役立つセミナーを開催しています。
良ければ寄ってみてください。
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いかがお過ごしでしょうか。
ご存知だとは思いますが、昨日夜、関東地方で大きな地震がありました。
トトロの親戚が神奈川県に住んでいるので、心配になってすぐ電話しましたが、何とか大丈夫ということで、トトロもほっとしました。
後で自身のサイトを見てびっくり!北海道から沖縄まで地震があっていてびっくりしました。今まではこんなことなかったのに・・・
さて今回も本題に参りましょう。
前回までは「利用者から本音を聞き出すむずかしさ」について皆さんと一緒に考えてきました。
今回もその件について考えていきたいと思います。
前回、利用者の本音を載せましたがみなンどういう印象をお持ちになったでしょうか。
実際に介護に携わっている人にとって外部の人間にとって大したことのない言動でも当の本人にとっては大変傷つくこともあるのです。それだけ一言一言に敏感になっているんだという事を読み取っていただきたいと思います
では、私たち専門職として利用者の方々から本音を聞き出すテクニックと言ったものはあるのでしょうか。
以下の文章はトトロが大手専門s雑誌の執筆を依頼された際に書いた記事です。
◆限られた時間で何を「見る」「聞く」?利用者宅での情報収集
これに関しては、上記に記載しました「知っておくべき情報」と「知らなくてもよい情報」と重複しますが、
利用者本人または家族の方はこの人なら信用していいかもと思うようになってきたら、介護に関する悩みとか愚痴、本音を話だしてきます。
その話の中に今後の計画書作成、ケアにつながる情報がたくさん出てきます。
この時何を聞いてみればよいのでしょうか
話し合いが始まってからいきなりアセスメントに必要な事項を聞き出してはいけません。これだと尋問みたいになり、利用者本人または家族の方が不信感を抱くようになり、なかなか話しだしてくれません。
まず利用者本人または家族が世間話をしてきたらそのことに関連した質問をしてみてはいかがでしょうか。
例えばこういう例です。
利用者本人または家族:「私、昔から友人と旅行するのが好きでねぇ。よくあちこち行ったものだわ」
サー責またはスタッフ:「そうですか、楽しかったのですねぇ~どんなとこに行かれたんですか」
利用者本人または家族:「そーねぇ~ 九州にいったわ、温泉が良かったわねぇ~ できればまた行ってみたいわ」
利用者本人は歩行が困難になっています。
こういう会話の中でケアの支援内容につながる言葉は何でしょう? 旅行に行ってみたいという言葉です。
という事はどういう事か、この方はまた元気になって自分の力で歩きたいとスタッフに訴えているのです。
この事が分かれば、今後のケアは足のリハビリにつながる支援内容を計画書に盛り込めばよいということが分かります。
いかがでしょうか。何気ない会話にもケアにつながる情報が隠されているのです。このようなことを読み取れる力を養うためには、とにかく実践しかありません。経験が浅ければベテランのサー責に同行して指導を受けることです。
◆聞き取った情報を最大限活用するためのアセスメントシートの活用
アセスメントシートでは大体記入する情報は決まっています。 新規利用者に関してケアマネからの打診があったのち、ケアプランセンターから利用者情報が交付され、ある程度分かっているところがあります。たとえば氏名、年齢、要介護度、今までの生活歴、どのような支援を望んでいるかです。このような記載事項は交付されるケアプランを転記すればよいでしょう。
私たち、サー責が力を発揮するのが、支援内容をいかに利用者および家族の要望に近づけるかです。
ここだけは、ケアプランの転記ではサー責の力不足と言わざるを得ません。
また、このアセスメントシートは、介護計画書作成につながる重要なステップと言えます。
アセスメントシートに「家族の要望」「本人の要望」の欄がありますが、よく見られるのが「ひとりで歩けるようになりたい」とか「誰の手助けがなく、調理できるようになりたい」とただ漠然と書かれているものです。
これでもいいのですが、ここはサー責の力の発揮どころとしてこのように書いてみたらいかがでしょうか。
・「以前のように一人で旅行に行きたいから一人で歩けるようになりたい」
・「人様に迷惑をかけるのが申し訳なく感じるから、誰の手助けがなく、調理できるようになりたい」
つまり、利用者宅に訪問し、情報収集の際、会話で発せられた気持ちをあわらした言葉をそのまま記載してはいかがでしょうか。
介護計画書はアセスメントシートをもとに作成されます。介護計画書の「長期目標」「短期目標」にはアセスメントシートに記載された上記のような会話で発せられた気持ちをあわらした言葉を追加するようにすればよいのです。
「家族の要望」「本人の要望」の欄にはぜひ利用者本人・家族から発せられた言葉をそのまま記載するようにしてください。
介護計画書は、作成したら必ず、利用者本人または家族の方に交付して同意を得なければなりません。その際に本人の気持ちを言葉にして記載していたら利用者本人または家族の方にも良い印象を与えますし、何より信頼関係がより強固となるでしょう。
いかがでしたでしょうか。もちろんこれがすべてだとは言いません。トトロの意見を否定される方もいらっしゃると思います。
私たちは相手と接するとき、いきなり本音を言わないはずです。まず何気ない会話から始まって、その人を本当に信用してもいいというのであれば、少しずつですけど本音を言ってくれるはずです。
それには何回も利用者宅を訪問するしかないのです。そうやって信頼関係を構築していく・・・これが大切ではないでしょうか。
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