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老老介護と介護保険③

2013.09.29 10:30|介護 福祉
皆さん、おはようございます。

久しぶりのブログです。すっかり気候は秋めいてきましたが、体調を崩しやすい時期でもあります。

9月末でもまだまだ暑い日が続いています。特に気温差が激しいです。
体調には十分気を付けたいですね。



それでは今回も本題に参りましょう。

前回は「介護保険と老老介護」と題して介護保険制度の問題点について考えてきました。

今回からは数回に分けて老老介護の問題について考えていきたいと思います。


まず老老介護とは何か。という「定義」ですが・・

文字どうり、「老人が老人を介護すること」を指します。


老老介護は高齢化社会の国でよく見られるものです。

日本も少子化が進み高齢化社会となってきていますので、老老介護をせざるをえない状況に
なってきているのです。

老老介護は高齢の夫婦間での介護のことも指しますし、親子関係での介護のことも指しますが、

介護をする側もしてもらう側も共に倒れてしまう危険性もあるのです。

70代以降の人が90代以降の人を介護したりと、老老介護は年配者にとって心身共に大きな負担となってしまうのです。

介護に疲れてしまい、「心中してしまうニュース」なども目にすることが多くなってきています。

病気を抱えながら介護をしたり、介護をする側が認知症になってしまうケースもあります。

次のケースは老老介護の結果、共倒れになってしまったケースです。



老老介護の限界…絶望、96歳夫は91歳妻の首を絞めた
配信元:産経新聞
2013/03/20 22:05更新

奈良県大和郡山市の市営住宅で2月9日、96歳の夫が、寝たきりの91歳の妻の首を絞めて殺害したとして、殺人容疑で逮捕された。

夫は妻が施設に入所することを拒み、自宅で介護を続けてきた。
しかし、100歳を間近に控えて自身の体力も限界に。妻との行く末を悲観して「一緒に死のう」と犯行に及んだ。


献身的に介護してきた夫を知る近所の住民は驚き、やるせない気持ちを募らせる。

社会問題化する「老老介護」。悲惨な結末を迎える事件は後を絶たない。


■自分が先に死ねば、妻が…

奈良県警によると、事件は9日午前9時5分ごろに発覚した。
夫妻の自宅を訪問した女性介護士が、服に血が付いている夫を見つけた。
女性が事情を聴くと、夫は「自分で首を切った」と話し、そして、「妻は死んでいます」と伝えたという。


女性は同じ室内のベッドに横たわっていた妻が死亡しているのを確認し、連絡を受けた男性医師が110番。
郡山署は妻の首を絞め、包丁(刃渡り約16センチ)で首を切りつけるなどしたとして、夫を殺人容疑で逮捕した。

その後の司法解剖で、妻の死因は窒息死と判明した。

夫は「介護に疲れた。自分が先に死ねば寝たきりの妻が困ると思い、一緒に死のうと思った」と容疑を認めており、通報を受けた署員が自宅に駆けつけるまでの間、室内のいすに腰掛けてじっとしていたという。

今は介護保険制度が発足して23年になりますので、高齢者の権利意識も芽生え始め、

介護サービスを利用すること恥だ!という認識は、以前に比べ薄くなってきています。

それでも、上記のようなニュースがあるということはまだまだ、介護サービスを利用すること自体、拒んでいる人がいるということを物語っています。

それが上記のような事件を引き起こしてしまうとトトロは感じているのです。

次回も老老介護について考えていきたいと思います。




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老老介護と介護保険②

2013.09.08 11:51|介護 福祉
皆さん、おはようございます。


最近めっきり涼しくなってきましたね。いかがお過ごしでしょうか?
急に涼しくなってきて体調に不調をきたす方が多いのではないでしょうか。

特にこの気候の変化は高齢の方にはとてもつらいものです。これから急な気候の変動に体がついていけない方が多いのではないでしょうか。

皆さんも十分、注意してください。



それでは今回も本題に参りましょう。

前回は「老老介護と介護保険」と題してお話をすすめていきました。
今回も、前回の続きを進めていきます。

前回の記事から、現在の介護保険の問題点について考えていきます。


現在、考えられる問題点は次の通りです。


1. 「軽度者」への介護切りすて、負担増

•要支援1、2の人の利用料負担を1割から2割にする
施設入所の要介護1、2の人の施設利用料を引き上げる
⇒ これは、サービスを利用するときに支払う金額が増加することを意味します。・掃除・洗濯などの生活援助の提供時間を60分から45分に短縮する
⇒このことは介護サービスが十分に受けられない危険性をはらんでいます。


2. 一定の所得や資産がある高齢者を中心にした負担増
•年収320万円以上若しくは383万円以上の人の利用料を1割→2割に倍増

•施設の相部屋居住費の月8,000円値上げ

•ケアプラン作成有料化(要介護者は月1,000円、要支援者は月500円)
⇒ケアプランとはいわゆる介護サービス計画書、介護サービスを受ける際には必ず、この経過各所を市区町村に届けなければなりません。このケアプランは今まで利用者にとっては自己負担はありませんでした。



3. 保険料の上昇
•65才以上の介護保険料は本年4月から平均で5000円を超す見込み

年金・医療・介護の各分野で負担増と給付減が推し進められ、それに消費税が実施されれば、生活が困難になる高齢者が続出し、必要なサービスを受けることが出来ない高齢者が一層増加すると考えられます。


以上の項目はどれも、今年の国会の閣議で決まったことです。
つまり、国は財政的に介護保険を守ろうと軽度の高齢者を介護保険から切り捨てよう、高齢者自身が7負担する介護保険料をあげようとしているのです。


4.介護保険サービスを利用するとき、全ての65歳高齢者が受けられるわけではなく、利用したいときはわざわざ市役所に行って申請しなければならない。

・高齢者の方々は国民皆保険と同様に介護保険証でいつでもうけられるものだと思われている方がほとんどです。



5.全ての高齢者に満足のいく介護サービスを受けることができない。

利用の申請をしてもどの程度の介護サービスを受けられるか、市区町村が決めるシステムになっている。
⇒調査で決めれらた範囲内(金額内)でしか、サービスを受けることがでないため、満足のいくサービスを受けるにはときにによって丸々自己負担しなければならないケースも出てくる

6.介護保険サービスを受けにくくなってきている現実。

・現在、生活保護を受ける高齢者が急増しています。今後もこの傾向はつづくものと思われます。
介護保険サービスは生活保護利用者も受けられることになっています。

しかし、生活保護を受けるたのめには資産調査、親族調査などをうけるなどして市区町村の決定を受けなければなりません。

加えて昨今の不正受給が明るみにできており、今後審査基準がより厳しくなっていくことが考えられます。
生活保護が利用できるかできないかは福祉事務所の判断にかかっています。

本当に生活に困っている人に生活保護が利用できなくなるケールも出てくるのではないかとおもわれます。


そうなるとますます、介護保険サービスを受けることが難しくなってくるのではないでしょうか。


いかがでしたでしょうか。ざっと現在の介護保険制度の問題点をあげてきましたが、老老介護が社会的に問題になっているのも納得できる方も多いと思います。




次回は、老老介護について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。




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老老介護と介護保険制度①

2013.09.01 11:09|介護 福祉
皆さん、おはようございます。


昨日は、台風から変わった低気圧で全国的に雨がすごかったですね。皆さんのお過ごしの地域はいかがでしたか?
地域によっては、土砂災害の危険で避難勧告も出ていたとか。

今年は、酷暑が続いたと思えば、今度はゲリラ豪雨・・・本当に気候がおかしくなっています。

今度は東京あたりが、36度の酷暑になっているそうです。

まだまだ、暑さ続くそうなのでみなさん、体調管理には十分注意してこの夏を乗り切りましょう。



それでは今回も本題とまいりましょう。

今回は、老老介護について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

以下の記事は新聞のニュースからの抜粋です。

熱中症 老老介護の女性死亡 2階には男性変死体

産経新聞 8月14日(水)7時55分配信



東京都港区高輪の民家で12日、住人の父親(87)と母親(78)が1階の台所で倒れているのを、帰宅した次男(45)が見つけた。
警視庁高輪署によると、母親は熱中症とみられる症状で間もなく死亡。
父親は脱水症状で入院したが、命に別条はない。

救助に駆けつけた救急隊員が異臭に気づき、民家2階を調べると、次男の伯父(89)がベッドの上で死亡していた。

遺体は死後約1週間~10日が経過しているとみられ、目立った外傷はなかったが腐敗が激しく、同署で死因を調べる。


同署によると、次男が帰宅したのは同日午後6時15分ごろ。

1階で両親と次男の3人が、2階に伯父が居住。母親が認知症の父親と足の不自由な伯父の世話をする老老介護だった。
今月3日には母親自身も認知症の疑いで診察を受けていたという。

次男は「伯父が死んでいることに気づかなかった」と話している。1階にはエアコンがなかったという。

8月14日のニュースでつい1週間前のことです。

この記事は、連日報道されている熱中症関連のニュースとして報道されていたにすぎませんでした。
またテレビでも同様に小さく放映されているにすぎませんでした。

民放の深夜のニュースでこの記事について放送されていましたが、そこでトトロは驚きました。そのニュースでは2つのことが言われていたのです。


・夫婦が介護保険サービスを利用していない
・認知症の夫の介護をしていた妻が認知症を発症していたのではないか


またこの家族は、介護保険サービスを受けていないため、見回りのサービスの対象に入っていなかったということなのです。

まさにこのニュースは現代の都会における介護の現状を表していると思います。


そこで次回はこのニュースから見えてくる介護保険制度の問題点と老老介護の現状についてみなさんと一緒に考えていきたいと思います。



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1968年六月生まれ
倉敷市出身、現在は福岡市在住。
妻(あすか)と娘たち(猫二匹)と暮らしています。
高齢者福祉にたずさわって十六年になります。
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