皆さん、おはようござします。
年が明けて1か月が過ぎようとしていますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
寒い日が続いていますが、体調管理には十分注意してくださいね。
それでは今回も、トトロ氏に解説してもらいましょう。
皆さん、おはようございます。トトロです。
昨日は寒かったですね。特に中越・北陸・北海道の方は吹雪で大変だったと思います。
このような寒さも、あと少しの辛抱です。
体調管理をしっかりしてこの冬を乗り切りましょう。
それでは今回も前回の続きのお話をしていきましょう。
今まで3回に分けて、認知症の内的世界についての有名文献をご紹介してきましたがいかがでしたか。
このような文献を初めて見るという方も多いのではないでしょうか。
今までの文献からわかることをまとめてみると以下のようなことが言えます。
■症状が進行しても感情機能は残る
認知症の症状が進行しても「寂しさ」「うれしさ」「喜び」「怒り」などの感情機能は傷害されず末期まで残っている。他人から怒られると、なぜ怒られているのかということは忘れても、怒られて嫌な感情だけが持続する。
■思い出せないいらだちや不安感
物事を思い出せないということは大きなストレスとなり、心は慢性的にいらだったり不快な気持ちになりやすい。特に初期の段階では自分自身の異変に気付き、強い恐怖感や不安感にさいなまれる場合が多い。認知症はわからなくなっていく過程をわかっている病気なのだ。
■喪失感から生まれる被害意識
老いるということは、これまでできていたことができなくなるという喪失体験の機会が多くなるが、認知症はそれに輪をかけて様々な能力を奪っていく。喪失体験は本人の生きる意欲を失わせたり、大きな不安や混乱を招く。
したがって、介護においてはこのような喪失体験の事前回避が非常に重要である。
■持ち続けるプライド
認知症になってもプライドは保たれている。周囲からバカにされたり、冷ややかな態度を取られたりするとご本人の自尊心は傷つけられる。
また周囲の状況がわかりにくくなっているからこそ、他人の態度や接し方に敏感になっており、不快な表情や見下したような態度を受けると感情が不安定になる。
ここでトトロが経験したことをお話ししたいと思います。
今から7,8年前、トトロはとある施設の有料老人ホームに勤めていました。
そこに、認知症(中程度)を患った女性利用者がいらっしゃいました。
彼女は、ひどい白内障にかかっており、かろうじて光が判別できる程度の視力しかありませんでした。
おまけに、徘徊が激しく四六時中「だれかおらんねェ~、だれかおらんねェ~」とさまよっていたのです。
デイサービスの時間でも常にスタッフの誰かがついていないといけないということが続きました。
今何時か。季節はいつか、また自分の孫も判別がつかないという状態です。
当時は今のような認知症の方々の気持ちなんて研究されていないものですから、他のスタッフはこの方を問題人物として見下すようになっていったのです。「早くこの施設から出て行ってくれ!」そう思っていたのではないかと思います。
あるとき、私がそばで話し相手をしてるとある瞬間「なんで、私、こんな状態になってしまったんじゃろ? あ~悲しい」その方は涙をうかべていました。この方が正気に戻ったのは、ほんの、ある一瞬です。
こういう現象が数回続いたのです。
その方は、他のスタッフにはこのような言葉を発することはなかったといいます。
トトロだけに、その方がご自分の人間性を見せておられたような気がしました。
それからというもの、その方を支援することに精神的苦痛、ストレスはすっかりなくなりました。
(体力的に消耗しましたが・・・・・)。
いかがでしたでしょうか。
今まで数回に分けて認知症の内的世界についてお話してきましたが、参考にしていただけたら幸いです。
このようなことを知っておくだけでもいざ認知症の方にかかわった時、心が楽になるのではないかと思います。
次回は久しぶりに「あすかの小部屋」です。お楽しみに。
年が明けて1か月が過ぎようとしていますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
寒い日が続いていますが、体調管理には十分注意してくださいね。
それでは今回も、トトロ氏に解説してもらいましょう。
皆さん、おはようございます。トトロです。
昨日は寒かったですね。特に中越・北陸・北海道の方は吹雪で大変だったと思います。
このような寒さも、あと少しの辛抱です。
体調管理をしっかりしてこの冬を乗り切りましょう。
それでは今回も前回の続きのお話をしていきましょう。
今まで3回に分けて、認知症の内的世界についての有名文献をご紹介してきましたがいかがでしたか。
このような文献を初めて見るという方も多いのではないでしょうか。
今までの文献からわかることをまとめてみると以下のようなことが言えます。
■症状が進行しても感情機能は残る
認知症の症状が進行しても「寂しさ」「うれしさ」「喜び」「怒り」などの感情機能は傷害されず末期まで残っている。他人から怒られると、なぜ怒られているのかということは忘れても、怒られて嫌な感情だけが持続する。
■思い出せないいらだちや不安感
物事を思い出せないということは大きなストレスとなり、心は慢性的にいらだったり不快な気持ちになりやすい。特に初期の段階では自分自身の異変に気付き、強い恐怖感や不安感にさいなまれる場合が多い。認知症はわからなくなっていく過程をわかっている病気なのだ。
■喪失感から生まれる被害意識
老いるということは、これまでできていたことができなくなるという喪失体験の機会が多くなるが、認知症はそれに輪をかけて様々な能力を奪っていく。喪失体験は本人の生きる意欲を失わせたり、大きな不安や混乱を招く。
したがって、介護においてはこのような喪失体験の事前回避が非常に重要である。
■持ち続けるプライド
認知症になってもプライドは保たれている。周囲からバカにされたり、冷ややかな態度を取られたりするとご本人の自尊心は傷つけられる。
また周囲の状況がわかりにくくなっているからこそ、他人の態度や接し方に敏感になっており、不快な表情や見下したような態度を受けると感情が不安定になる。
ここでトトロが経験したことをお話ししたいと思います。
今から7,8年前、トトロはとある施設の有料老人ホームに勤めていました。
そこに、認知症(中程度)を患った女性利用者がいらっしゃいました。
彼女は、ひどい白内障にかかっており、かろうじて光が判別できる程度の視力しかありませんでした。
おまけに、徘徊が激しく四六時中「だれかおらんねェ~、だれかおらんねェ~」とさまよっていたのです。
デイサービスの時間でも常にスタッフの誰かがついていないといけないということが続きました。
今何時か。季節はいつか、また自分の孫も判別がつかないという状態です。
当時は今のような認知症の方々の気持ちなんて研究されていないものですから、他のスタッフはこの方を問題人物として見下すようになっていったのです。「早くこの施設から出て行ってくれ!」そう思っていたのではないかと思います。
あるとき、私がそばで話し相手をしてるとある瞬間「なんで、私、こんな状態になってしまったんじゃろ? あ~悲しい」その方は涙をうかべていました。この方が正気に戻ったのは、ほんの、ある一瞬です。
こういう現象が数回続いたのです。
その方は、他のスタッフにはこのような言葉を発することはなかったといいます。
トトロだけに、その方がご自分の人間性を見せておられたような気がしました。
それからというもの、その方を支援することに精神的苦痛、ストレスはすっかりなくなりました。
(体力的に消耗しましたが・・・・・)。
いかがでしたでしょうか。
今まで数回に分けて認知症の内的世界についてお話してきましたが、参考にしていただけたら幸いです。
このようなことを知っておくだけでもいざ認知症の方にかかわった時、心が楽になるのではないかと思います。
次回は久しぶりに「あすかの小部屋」です。お楽しみに。
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